新荘市最古の寺廟
新荘慈祐宮は、俗称「新荘媽祖廟」で、新荘市最古の寺廟です。
早期に中国本土から来た開拓先駆者達は、危険な台湾海峡を渡ることに成功し無事この土地にたどり着いたものの、新天地での新しい環境への適応が必要となっただけでなく、原住民からの攻撃への防備対策もしなければなれない・・・という状況に置かれていました。
そのため、故郷の神仏、特に航海の守護神である「媽祖」は移民たちの精神的な拠り所となっていき、経済能力の許す限り、廟を建て拝んだとされています。
多く神々が祀られる歴史ある寺廟
新荘慈祐宮は媽祖を主体に祀っていて、媽祖に仕えるとされる「千里眼」と「順風耳」という二神も一緒に祀られています。
その他にも、伽藍神、福徳正神(土地の神様)、ナタ太子、十八羅漢、観音菩薩、韋駄天、達磨大師、山神、註生娘娘、地蔵菩薩、四海竜王、歴代の祖師なども祀られているという、まさに台湾の廟らしく多くの神々が祀られているんですね。
外観が荘厳なだけでなく、ミン南地域の風格と奉り方を踏襲し、技術的にも非常に繊細で高い評価を受けているようです。慈祐宮によると、神像は全て福建省の泉州の匠の手によるものということであり、潮州の風格を持った建築物のひとつであると言えるようです。
歴史的にも技術的にも注目されるべきものを持つ新荘慈祐宮ですが、ここまで、様々な出来事とともに、様々な変化を経験してきた廟であることも特徴的な要因です。
歴史的な出来事と慈祐宮の変遷については「新荘慈祐宮 vol-2」にて……。