台湾の冬
台湾の冬は実は寒いかもしれない! 冬は日本の寒さを避けて台湾でロングステイをと考えている方はびっくりしてしまうかもしれませんが・・・
今回クローズアップしているのは実際の気温のことではなく、体感温度のことです。
台湾にも冬という季節があるわけですから、寒いという感覚は当然あるわけなんですが、それでも沖縄の南に位置し、北回帰線が横断している台湾が寒いというのは、我々日本人からしてみるとちょっと変だなと思ってしまいますよね。
数字としての気温は?
まず、実際の数値を見てみましょう。過去30年間(1971~2000)の平均数値を基礎データとし、台北の気温を例として確認してみると以下のようになっています。
■12月
- 平均気温:17.6
- 平均最高気温:20.7度
- 平均最低気温:15.1度
■1月
- 平均気温:15.8度
- 平均最高気温:18.9度
- 平均最低気温:13.3度
■2月
- 平均気温:15.9度
- 平均最高気温:19.3度
- 平均最低気温:13.6度
こう見ていくと、まるで日本の10月とか11月のようですね。他の都市の気温について確認してみても、台北のデータより多少高いか低いかという程度です。(台湾の山間部や登山口付近の都市は除きます。)
実際の気温は、それほど寒くない、むしろ暖かいと言えるんですよね。特に日本と比較すれば絶対に暖かいと言えます。
実際の気温と体感温度には開きが
ところが、体感温度となると結構寒かったりするんです。台湾の地理的な要因から12月間近でも台風が接近することもありますし、東北方向からの季節風の影響で寒波にも襲われるということも、やはり影響しているようです。
どこの国でもそうなんでしょうが、やはり寒波がやってくると気温が急激に低下して、非常に激しい温度差が生じることになります。そうなるといくら南国台湾であっても「寒い!」と感じてしまうんですね。
さらに、台湾では気温が1桁台まで下がるケースが数える程しかないため、暖房の習慣があまりないというのも、寒いという感覚を誘発させる原因です。
バスや電車のシートなんかも温まった状態にはないですし、オフィスビルや家庭でも暖房をかけることがあまりないんですよね。そもそも、暖房器具を常備していない家庭が多いのではないでしょうか。
台湾で冬対策!?
そんなわけで、日本人が台湾へロングステイに出かけ、冬を暖かく過ごそうとしていた矢先、寒波に見舞われ激しい温度差を経験すると、おそらくかなり寒い思いをすることになると思われます。
冬のロングステイには、防寒対策とまではいかないまでも、激しい温度差から体が冷えてしまうのを防ぐために何らかの対応が必要であると言えるでしょう。人によっては、もの凄い暖かそうなコートを着ている人もいますよ。
30年間の平均最低気温からして、寒さが厳しくなるというわけではないため、日本の真冬を過ごすときのような服装は必要ないかもしれません。要は、急激な温度差に対応することが重要なので、体温を調節しやすいような服装がピッタリだと思われます。
いかにも着込むという感覚ではなく、簡単に着脱でき、且つ暖かいようなタイプの上着があれば使いやすいでしょう。ただし、出発前、及び台湾到着後、天気に関する情報はまめに入手することは重要です。
思いもよらず大寒波に見舞われることも完全に無いとは言えないので、予備的な1着はスーツケースに忍ばせておいたほうがいいでしょう。
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