台北県の名勝地を追いかけていると、やはり台湾の歴史が思いっきり絡んできますね。台湾にロングステイする際、ロングステイのテーマとなりうるものが無いというのも困りますが、逆に、テーマがありすぎるのもこまっちゃうなーと最近感じてますよー^^ 今回は新荘市の新荘広福宮についてお伝えします。
新荘広福宮と客家人
1780年に広東省の人々の寄付によって、270坪、建物の長さ48メートル、広さ11メートルの規模にて建立されました。この廟は「三山国王廟」とも呼ばれ、広東省潮州の客家人の守護神である「三山国王(*1)」をその神として祀っています。
広東省潮州客家人の移民は、台湾に移住する際に故郷の「三山国王廟」の”香炉”も一緒に台湾に持ってきて神のご加護を祈ったとされています。三山の神は、自然の神祇(*2)を崇拝し、原型のないものでしたが、台湾に来てから神の像を塑造し崇拝するよになりました。
新荘広福宮は、新荘市内で唯一の二級古跡で、新荘は清朝の最盛期であった雍正乾隆時代で最も重要な北台湾の港だったようです。当時北台湾の政治、社会、そして経済の中心と言っても過言ではない規模に発展していました。
この廟は、乾隆45年(1780年)に立てられ、光緒8年(1882年)に大火により焼失しています。
その後、光緒14年に新竹埔潮籍人士の陳朝綱が発起人となって廟の再建を開始し、民国25年に完成した後に、正式に「三山国王廟」から「広福宮」に改名されました。民国74年8月19日には第二級古跡に指定されています。(所在地は台北県新荘市文德里新荘路150号)
→ *1 三山国王: もともと広東省潮、恵、梅三州の郷土神であり、客家人の移民の守護神とされたきた。 三山国王は、「三山神」とも呼ばれ、巾山、明山、独山の三つの山神で、三位一体と考えられる。
→ *2 神祇(じんぎ): 天の神と地の神
台湾ロングステイ好きのいきつくところ
さて、今回は新荘市の新荘広福宮についてお伝えしました。注目!?の第二級古跡の登場ですね^^ ロングステイのテーマが歴史探訪の方々や国や場所を問わず神社仏閣めぐりが好きな方には最適なスポットです。
新荘広福宮は客家人が作ったものということは全然知りませんでした。台北県の名勝地を徹底チェックしていくことで、台湾の歴史に触れ、さらに、客家人の歴史にも触れる結果になっています。
やはりロングステイする程台湾が好きなのであれば、最終的には歴史や台湾に関する様々なことを研究するところまでいってしまいそうですね。