「慶修院」は、不動明王を本尊とし、四国の香川県出身の弘法大師空海のゆかりの札所、四国88カ所の寺々の遍路をし、88尊の石仏が請来されました。
庭園には、病気を治すと言い伝えられる「光明真言百万遍」という石碑と88尊の仏像の前方に「百度石」の石碑が建立されています。
「百度石」には、信者が100回百度石を回れば100回の功德が戻ってくるの説と、石碑に祈願すれば病を治してくれるという功能があるという2つの説が言い伝えられています。
これらの仏像と遺跡は、今日も見ることが可能ですので、台湾でロングステイ、ミドルステイ時の観光ポイントとして抑えておきたいですよね。
1945年に「慶修院」に改名された「吉野布教所」は、民国86年(1997年)の4月1日に内政部によって第三級古跡に公告されています。
「慶修院」は、単に、日本人の心のよりどころとしての信仰の中心であっただけでなく、医療所、日本語講習教室や葬儀法事の窓口など、多様の機能を備えていました。
そういう意味では、日本の統治の歴史がそのまま慶修院の歴史と被る部分が大いにあり、輝かしい移民時代と、その後の沈黙と衰退・・・両方を経験した名勝地と言うこともできそうです。
地元の方々によって整備修繕が
近年、花蓮県政府文化部、地方文学歴史従事者、花蓮青少年公益組織協会など各方面の努力のもと、古跡の整備修繕とヒューマニズムの精神の再建を経て、「慶修院」は現在台湾で最も保存状態のいい真言宗の寺院で、文物史跡も非常に良い状態にて維持されているようです。
その伝統的な日本の木造建築方式で建てられた寺院は、とても優美で、江戸の風格を漂わせています。
東部地区で最も完璧な状態で保存されている日本統治時代の神社古跡であるだけでなく、同時に台湾の国家史跡でもあり、日本人が台湾でルーツをさぐり訪問する観光ポイントでもある・・・という内容が、台湾の名勝地を説明した文献の中でも記載されています。
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