ビザの準備は早めに開始しましょう
台湾へロングステイに出かけようと考えた時、いろいろと準備しなければならない物があります。もちろんパスポートや航空券もあるのですが、同時に注意すべきなのがビザですよね。
どの国にでかけようと一旦取得してしまえば事足りるパスポートとは違い、ビザは目的地である国ごとに異なります。さらに、渡航目的によっても、それに応じたビザの種類があるんですよね。
即日で発給してもらえるビザもあれば、審査等に時間を要するものもあります。ビザに関する準備は、早めにスタートすることが必要になります。又、ビザを申請せずに、いわゆるビザ免除プログラムの範囲内でうまく対応できれば、煩わしさを感じることもありません。
台湾でのロングステイに利用できるビザ
台湾のビザとロングステイを関連して考えるにあたり、まずはっきりさせるべきはどの程度の期間をロングステイする予定なのかということです。台湾でのロングステイに利用できるビザはいくつかありますが、期間がはっきりしていれば、どのビザが必要なのかおのずと見えてきます。
★追記★
2008年2月より、日本人渡航者はビザ免除にて90日間の滞在が可能になります。よって、以下の「30日以内のロングステイ」「30日以上60日以内のロングステイ」の各内容が変更され、いわゆるノービザで90日滞在できます。
■30日以内のロングステイ
- 30日間以内の滞在であれば、ビザは免除になります。
- 滞在できる期間は、入国の翌日から30日間となります。
- 残存有効期限が3ヶ月以上あるパスポートが必要です。
- 特に必要な手続き等はありません。
- ただ、ロングステイ終了後の帰国便、又は台湾からの出国便のチケットが必要となります。
■30日以内のロングステイに必要な書類等
- 申請する必要がないため、準備すべき書類等も特にありません。
★30日以上60日以内のロングステイ
- この期間に最適なのは「停留査証」で、60日の滞在が可能になります。
- 残存有効期限が6ヶ月以上あるパスポートが必要です。
- ロングステイ終了後の帰国便、又は台湾からの出国便のチケットが必要となります。
- 発給は翌日となるようです。
- 査証申請には本人、又は代理人が直接窓口にて申請する必要があり、郵送での申請はできません。
★30日以上60日以内のロングステイに必要な書類等
- 査証申請書 1通
- 写真 2枚(4cm × 5cm)
- 査証手数料 6,000円
- 即日発行を希望する場合は9,000円
■55歳以上の方のロングステイ
- 日本人退職者向けに180日の滞在が可能なマルチビザがあります。
- 55歳以上の定年退職者であり、日本国籍の方に限られます。
- 年金を受給していることも条件です。
- 残存有効期限が9ヶ月以上あるパスポートが必要です。
- 尚、同行する配偶者の方の年齢に関する条件はありませんが、無犯罪証明書と6ヶ月以上の海外旅行保険が同じく必要になります。その際、婚姻が記載されている発行後3ヶ月以内の戸籍謄本を求められます。
■55歳以上の方のロングステイに必要な書類
- 査証申請書 1通
- カラ-写真 2枚(4cm × 5cm)
- 日本の警察機関による、発行後3ヶ月以内の無犯罪証明書
- 5万USドル(日本円換算でおよそ500~600万円程度)以上の残高証明書
- 厚生年金、共済年金、国民年金等、年金の受給証明書
- 医療及び傷害がカバーされた半年以上の海外旅行保険
- 査証手数料:12,000円
★55歳以上のロングステイ下見
- ロングステイを予定している日本人の方が、下見として旅行する際に利用できる60日滞在のマルチビザです。
- 55歳以上の定年退職者であり、日本国籍の方に限られます。
- 残存有効期限が9ヶ月以上あるパスポートが必要です。
★55歳以上のロングステイ下見に必要な書類
- 査証申請書 1通
- カラ-写真 2枚(4cm × 5cm)
- 厚生年金、共済年金、国民年金等、年金の受給証明書
- 医療及び傷害がカバーされた半年以上の海外旅行保険
- 査証手数料:8800円
- 即日発行希望する場合は13,200円
55歳未満で、長期で滞在したい人は?
台北駐日経済文化代表部へ直接訊いてみましたが、これに関しては基本的には不可能と考えたほうがよさそうです。ロングステイビザは55歳以上の年金受給者の方々に限られており、いわゆる観光目的での滞在は、90日が最大となります。
ノービザで90日の滞在が可能でも、ロングステイビザ取得者と同じ条件で滞在できるというわけではありません。ロングステイビザは、ロングステイに向いたビザであり、ロングステイビザ取得者には認められていても、通常の観光ビザでは不可能なこともありますので注意が必要です。
よって、長期で台湾に滞在したい場合は、一旦日本に帰国するなどしてから台湾へ再入国するという手順が必要になります。最寄の台北駐日経済文化代表部にて相談してみると良いでしょう。
ビザをどう活用していくか
さて、いろいろなケースについてのビザを見てきましたが、ロングステイを最も実践する55才以上の方々は、半年までのかなり長いロングステイを楽しめますね。下見のためのビザもあるので、上手に利用すれば充実したロングステイライフを送ることは十分に可能です。
それ以外の方々は、現状では90日以内の滞在が可能です。より長期の滞在を希望する方々にとっては、少々物足りないというのが正直なところかもしれませんね。
ただ、ステイの期間が長ければ良いということでもないので、90日という期間をどう捉え、活用していくかが重要となりますよね。
例えば2ヶ月を1期間と捉え、1月・2月の最も寒い時期を台湾で過ごし、寒さが和らぎ春の訪れを感じる3月・4月は日本に帰国。初夏の5月・6月を台湾で1足早い夏を楽しんで、最も暑さの厳しい7月・8月は、台湾を逃れ日本に戻る。9月・10月の秋口はまだまだ夏気分を楽しめる台湾で過ごし、11月・12月の年の瀬、年末年始はやはり日本で過ごす。
まあ、単純に2ヶ月ことに日本と台湾を住み分けるだけのプランなのですが(汗)、でも、そこそこ的を得てませんか? 上記のスケジュールでロングステイを繰り返しても、案外快適に過ごせるように思えます。
ロングステイの期間や周期は、それぞれのロングステイヤーが独自の考えで自由に選択できます。現状、利用できるビザを最大限上手に活用して、それぞれのロングステイをぜひぜひ楽しんでくださいね。
尚、この記事内のビザに関する情報は2007年12月末時点での内容を元に、変更があり次第、随時追記・内容を変更するスタンスをとっています。
変更や追加情報などが発表されることもありますので、ビザ申請、及び申請を検討される方は、台北駐日経済文化代表部にて各査証の詳細情報や、どのビザが適するかなど再度確認されることをおすすめします。